6 業界のエキスパートがラベリング業界の上位トレンドと2022年の予想を語る

2021年12月

コロナ禍以降、自動認識・データ収集(AIDC)業界(バーコードやラベルなどのオブジェクトからデータを自動認識して収集するテクノロジーを構築するビジネス)は、一連の大きな変化を遂げてきました。こうした変化の一部は、変わりゆく消費者の行動、サプライ チェーンの分断、eコマースとデジタル トランスフォーメーションの急増、消費者の安全と組織の持続可能性に対するより大きな社会的要求などを中心に起きています。

とは言え、ポストコロナ時代に向かうなか、2021年も終わりに近づいた今もなお、ラベリング業界とバーコード業界共にコロナ禍の長期的影響を感じています。2022年以降、AIDC業界が向かう先をよりよく理解するために、業界のエキスパート6人に、ラベリング業界の継続的なトレンド、進展、変化、今後の新たな業界規制、ラベリング テクノロジーの未来に関する知見を提供していただきました。

Kevin Berisso博士、米メンフィス大学准教授、AutoID研究所長

米メンフィス大学のKevin Berisso准教授は、Automatic Identification(AutoID)研究所長として、学生と企業を対象に、適切なAutoIDテクノロジー(バーコード、無線自動識別(RFID)、磁気ストリップ、生体認証、スマート カードなど)を使用して特定の問題に対処するための教育に力を入れています。

 

2022年も継続するラベリングのトレンドはどのようなものだと思いますか?

バリアブル データのエンコードは、これからも成長を続ける主要トレンドとなるでしょう。シリアル化と拡張属性(有効期限、バッチ/ロットなど)に対するニーズが引き続き高まり、商品固有情報(特に生鮮食品)に対する消費者の要求が強まるなか、迅速かつ正確に商品にラベルを貼らなければならないという点は、より多くのメーカーにとってますます問題となるでしょう。

ラベリング業界でこれからも広がっていくもう1つの問題は、拡張現実やモノのインターネット(IoT)などが今度も普及していくため、機械でマークを読み取れるようにしなければならないということです。数年にわたり、2Dマトリクス シンボル体系と無線自動識別(RFID)は、ブロックチェーンが仮想通貨以上に急伸するカギとなると主張してきました。ブロックチェーンの非通貨ベースのユース ケースのほとんどが、ブロックチェーン上の商品を識別し、その存在または状態を記録することを主としているからです。

そのためには、IoTまたはブロックチェーン ソリューションを使用するすべてのものを確実に識別する必要があります。2Dマトリクス シンボル体系とRFIDは、それを識別するカギとなります。つまり、すべてが一意で恒久的なマーク(ラベルなど)でなくてはなりません。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思うものはどれですか?

データの重要性が高まります。結局のところ、データはこれまでと同様、これからも重要となります。過去20年ほどで、ラベリング業界におけるデータ分析の重要性が増してきました。誰もが、データの処理と分析を重視しているようですが、バーコードやRFIDがなければ、大量のデータを処理できない現実を見落としているようです。

誰もが、コロナ禍によって供給の重要性が表面化したと話しますが、つつましいバーコードが、Amazon、FedEx、UPS、DHL、Walmartといった企業が、世界各地に出荷される何十億もの商品を追跡し、正確に移動するのを縁の下で支えるテクノロジーであることを忘れてしまっているようです。ラベリング、スキャン、識別、(データに基づいた)対応を行う能力が普及すると思います。

 

2022年に予想される大きな変化や小さな変化はありますか?

今年開催された自動化推進協会(AAA)のカンファレンスに参加したところ、自律走行搬送ロボット(AMR)、Boston Dynamicsの大型ロボット「Spot」だったと思いますが、このロボットと、この分野の成熟度の向上について大いに議論されていました。人工知能と機械学習に、膨大な時間と費用、そして労力がかけられています。AMRをデータ収集に利用する機会が増えていくでしょう。セキュリティ上の目的で、同じプラットフォームを使ったインベントリのサイクル カウントにも考えられます。

使用の活発化を予想(希望)しているもう1つの領域は、パッケージング・配送設備の商品での拡張属性とオートメーションの併用です。現在、オートメーションが広く普及しています。バッチ/ロットや有効期限などのデータを、「各」レベルで商品に組み込む能力もその一部です。

基礎となるオートメーション機器(または、オートメーション向けに最適化された産業用コンピューター、プログラマブル ロジック コントローラー(PLC))との直接通信などにも対応するAIDCベンダーの数が増えるなか、この2つのトレンドを活用し、サプライ チェーンの段階でリコール対象商品を回収する企業数が増えると予想しています。

Kevin Berisso氏と米メンフィス大学のAutoID研究所の最新情報をご確認ください。

 

Steven Keddie、GS1グローバル オフィスAIDC担当シニア ディレクター

Steven Keddie氏は、Global Standards 1(GS1)のAIDC担当シニア ディレクターとして、GS1識別システムと、自動データ収集テクノロジーのポートフォリオを管理しています。GS1は、国際規格を設計・策定する国際組織です。サプライ チェーン全体の効率性、安全性、可視性の向上に努めています。1974年、GS1は小売食料品の世界にバーコードを導入しました。世界中の消費財(CPG)に使われているユニバーサル プロダクト コード(UPC)という商品識別コードです。さらに、GS1は、国際的な商品識別コード、Global Trade Item Number(GTIN)(グローバル トレード アイテム コード)体系を構築しました。UPC、European Article Number(EANコード)、その他のバーコード、RFIDタグ用電子商品コード(EPC)と同様に、企業とその商品・サービスの識別に使用されます。 

 

2022年も継続するラベリングのトレンドとして、どのようなものがあると思いますか?


生鮮食品用GS1 2次元バーコード ラベリング

生鮮食品(野菜、鮮魚、精肉、惣菜など)用GS1 DataMatrix 2次元バーコード ラベリングは、小売業者と消費者に受け入れられて、ますます使用されることになるでしょう。次のユース ケースでは、2次元バーコードの使用が広く支持されています。

  • トレーサビリティ(バッチ/ロットまたはシリアル化された商品データにより実現)
  • 鮮度/廃棄回避(販売期限管理の改善)
  • 消費者向け食品の安全性(期限切れ商品の販売回避)
  • リコール管理(購入(POS)時にリコール対象商品を回収)
  • インベントリの正確さと管理(先入れ先出し商品)
  • 消費者エンゲージメント(Webベースの商品情報へのアクセス)

データ キャリアの急増を抑える

パッケージに貼付するデータ キャリア(バーコードとシンボル)の数を減らすよう方向転換することで、商品がデジタル世界の関連のあるエクスペリエンスにつながるシームレスなエクスペリエンスを期待する、消費者や取引先の混乱を最小限に抑えられます。

ビジネスと規制による商品パッケージへの要求は、ここ数年で急増しています。以前は、会計時に「ピー」という音を鳴らすという目的を持った1つのバーコードが、すべての商品に貼付されていました。現在は、より多くのデータのニーズを満たし、さまざま目的を果たすことを意図した複数のバーコードとシンボルが、商品パッケージに貼付されていることが多いです。残念ながら、これにより消費者とサプライ チェーンの間で混乱が生じ、コミュニケーションがうまくいかないことがあります。

消費者は、パワフルなスマートフォンを使って、店舗内外で商品の詳細を確認します。さらに、メーカーと小売業者は、自身の商品のメリットに関する情報を共有し、ブランドと消費者の直接的なエンゲージメントを創出できるよう、買い物客とコミュニケーションするよう努めています。つまり、すべての商品は、それを製造・搬送・販売する企業と、最終的にそれを購入する消費者の正確かつアクセス可能なデータを提供する必要があります。

消費者の期待の高まりに伴い、消費者のみならず、取引先や規制機関にまで広がるデータニーズが増加したために、テクノロジー ソリューションも進化を遂げました。投資収益率(ROI)とチェックアウト速度を向上させようとしている小売業者、プロモーション用QRコードを作成し、顧客やビジネスにより多くの価値を提供することを目指しているブランド オーナー、ラベリング業界に貢献するために仕事をしているソリューション プロバイダー。

サプライ チェーンでの役割が何であれ、ほんの数年前にはなかった、コストを削減し、透明性(およびデータ)を提供し、エンゲージメントのより高いエクスペリエンスを創出する方法が今はあります。QRコード、DataMatrixコード、GS1 Digital Link(GS1 デジタルリンク)新規格を併用することで、上記ユース ケースを創出するソリューションが実現します。現在、世界中の用途で実践されています。

ラベリングを使用した商品のライフサイクル管理

規制を指揮し、規制をもって環境保全を推進する国や地域の間で、デポジット返却(返金)システム、廃棄管理/リサイクルのための原材料識別、再販/再利用のための商品信頼性を実現するために、ラベリング(2次元バーコードとRFIDタグ)を使用した商品のライフサイクル管理が増えています。

高速アレイ レーザー</

高速アレイ レーザー(1つのレーザー ヘッドから発振される複数のビームをバイナリ制御)は、インライン商品識別や、プロモーション・消費者エンゲージメント用2次元コードに使用されます。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思うものはどれですか?

プリント・スキャン・データ分析機能は、より高いデータ容量の2次元バーコードに移行するユース ケースを多くの業界にとって現実のものにする転換期に近づいています。相互運用性は、システムと、取引先、そして最終的に消費者を確実につなげるカギとなるでしょう。

商品コードとシンボルは相互運用できるもの、もしくは、互いに連携し、正確な商品情報による数多くのメリットを顧客と消費者にもたらすものでなくてはなりません。GS1は、業界を支援するために、かつ、GS1の識別コード・データ交換規格体系に基づいたラベリングを保証することで相互運用性を実現するために、2次元プログラムへのグローバル マイグレーションを開始しました。

 

2022年に予想される大きな変化や小さな変化としてどのようなものがありますか?

デジタル消費をより容易にするために、小売業界は、バーコードを初めて導入して以来の最大の変更の1つ、2次元バーコードの導入に乗り出しています。この過程によって、消費者、ブランド、小売業者、その中間にいるすべての人たちのエクスペリエンスを大幅に強化します。

GS1は、これらのバーコードとシンボルの能力を活用して、今と未来の新たなビジネス ソリューションを実現するための、ラベリング業界の大変革を支持しています。さらに、最初の変革は、EAN/UPCリニア バーコードに加えて、小売商品・生鮮食品全般に2次元バーコードを使用することです。GS1 Digital Link(GS1 デジタルリンク)でフォーマットされたデータを使用したQRコード、またはGS1 DataMatrixを追加するかどうかは、ビジネスのユース ケース次第となるでしょう。

 

AIDC業界で十分な注目を得ていないと思うコンセプトや問題にはどのようなものがあるでしょうか?

2次元バーコードにトレーサビリティまたは消費者エンゲージメント データがエンコードされた、プリント済みラベルまたはパッケージのコンセプトです。プリント済み2次元バーコードは、インライン バーコード スキャンやプロダクション データ収集と併せて、ロット/バッチを記録し、生産をシリアル化するのに使用できます。これにより、原材料とプリント済みラベル/パッケージを組み合わせることができます。

その次が、商品ラベル作成時に使用するプリンター(ラベル、ダイレクト プリント)のインライン バーコードが検証できるイメージ スキャナーです。現在、生産プロセスの一環として、バリアブル情報がテキストまたは2次元バーコード形式でプリントされることが多いです。カメラ タイプのインライン バーコード検証システムを使用すると、ラベリングの品質を保証すると同時に、下流側パートナーにとって問題となる前に品質低下を特定できます。

最後に、デジタル カラー/ブラック インクを使って、段ボール箱をダイレクト プリンティングすることで、不透明度が大幅に向上しています。また、ISO/IEC 15416リニア バーコード検証規格にアップデートしたため、物流の全般的な品質の最低レベルをはるかに上回っています。

 

ラベリング業界にマイナスまたはプラスの影響を及ぼす規制上の懸念点や、今後の新たな規制に関するうわさはありますか?

課税、持続可能性、トレーサビリティ、消費者の安全性など、世界中で規制による圧力が強まっています。このトピックの重要性は増すばかりです。ラベリング業界は、GS1規格と2次元バーコードを使用することで、これらの規制を遵守できます。

 

2022年に普及が広がると思われる特定のラベリング テクノロジー(RFID、e-ラベリング、プリンティングなど)を1つ以上挙げてもらえますか?


  • デジタル プリントされた製造ラベル。
  • 高速レーザーまたはインク ベースの小売業界向け2次元バーコード プリンティング。
  • 商品のライフサイクル管理に使用する2次元バーコードとRFIDタグ。

 

あなたの個人的な経歴や、あなたが属する組織で特に強調したい能力を考慮して、独自の知見があれば共有していただけますか?

GS1は、規格には、働き方や生き方を変える力があると信じています。GS1規格は、世界で最も広く使用される規格体系です。場所を問わず、信頼できる品質のデータの共有を可能にすることで、商品の背景にあるストーリー、すなわち、産地、内容物、サプライ チェーンにおける流通経路が明らかになります。これにより、結果的にビジネス パートナー間のあつれきが解消し、サプライ チェーン全体のパフォーマンスと安全性が向上します。

今すぐSteven Keddie氏と、GS1の詳細をご確認ください。

Harold Boe、Seagull Scientific社長兼最高経営責任者(CEO)

Seagull Scientificは、全世界の企業がコスト削減、品質向上、ダウンタイム削減を実現できるよう支援する、パワフルなバーコード ソフトウェアとラベリング ソリューションを提供しています。1988年、Boeは、ソフトウェア開発者として、当時まだ創業したばかりのSeagull Scientificに入社しました。強力な技術的バックグランドを生かして、エンジニアリング チームを指揮し、やがてSeagull Scientificの最高技術責任者になりました。2006年、Boeは社長と最高技術責任者(CTO)を兼務するようになって責任も増え、2021年に社長に就任し、2016年に社長兼最高経営責任者(CEO)に就任しました。

 

2022年も継続するラベリングのトレンドはどのようなものだと思いますか?

機敏性と回復力の高いサプライ チェーン

コロナ禍前のサプライ チェーンは、コスト削減を最重要視して構築されていました。中断されるまでは、見事な働きぶりを見せてくれたマシンでした。再開してみると、今まで通りとはいかず、それ自体が大きな課題になりました。加えて、サプライヤー、市場までの流通経路、消費者行動の変化にも適応する必要があります。

サプライ チェーンを元通りにするにあたり、企業は機敏性と回復力をより重要視する必要があります。サプライヤーや流通経路を変えても、ラベリング要件で動きが取れなくなるということはあり得ません。ビジネスのスピードに合わせたラベリングの変更に対処するために、システムが構築されています。

オートメーション

ポストコロナに限りなく近づいたこの世界で、従業員の安全と効率性を確保するために、ラベリングなどのプロセスのオートメーションが進んでいます。これにより、従業員が多くのタスクを物理的にこなす必要がなくなるため、安全が維持されます。スピード、精度、効率性も向上します。これは、機敏性と回復力を兼ね備えたサプライ チェーンにとって非常に重要な要素の一部です。

eコマース

コロナ禍によって、消費者のeコマース利用頻度が急増しました。これにより、多くの企業の商品・サービス提供形態が変わりました。顧客がドアツードア配送を希望するケースが増えているため、商品ラベリングもそれに追従する必要があります。実店舗の営業の再開に伴い、顧客の行動も急変する可能性があります。消費者行動に合わせて、ラベリング システムを迅速に構築する必要があります。

パーソナライゼーション

eコマースのトレンドと連動しているのが、パーソナライゼーションへの期待です。消費者が玄関先まで配送される商品をオンラインで選ぶ際、消費者個人にとってより魅力的な商品を選ぶ頻度がますます増えています。ラベリングは、パーソナライゼーションのいくつかの側面に、低コストで対処できる優れた方法です。

ラベリング プロセスに取り込むためのより優れたデータ システムが必要となりますが、エラー低減、達成までの時間の短縮、企業が迅速かつ同時に効率向上と顧客エンゲージメントの両方を実現できるようにするための取り組みから得られるその他のメリットがあります。

トレーサビリティ

企業は、可視性の高いサプライ チェーンの価値をますます認識しています。商品の所在と、商品の流通が止まっている可能性のある個所を把握すると、商品を迅速に市場投入できるようになります。商品の使用状況データを取得するなど、消費者が使用した後の用途を検討するために、このようなトレーサビリティ情報を活用できる機会もあります。ラベルの追跡情報を提供するデータ システムと、その情報をスキャンしてサプライ チェーンの複数箇所に取り込む能力を持つことにより、効率性、正確さ、市場データの面で、顧客に価値をもたらしています。

eラベリング

現在の消費者は、物理的なラベリングが提供し得る以上に、より深いエンゲージメントを自分が購入する商品に求めています。eラベリングは、こうした要求を満たす優れた方法です。要求を上手く満たせれば、消費者からマーケティング データを収集するといった、その他のメリットも得られます。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思うものはどれですか?

これまで説明したすべてのことは、2022年以降も成長していくトレンドになるでしょう。パーソナライゼーション、トレーサビリティ、eラベリングなど、今は比較的目立たなくても、後から顕在化します。

 

2022年に予想される大きな変化や小さな変化はありますか?

大きな変化が起こっているようには見えませんが、私が認識しているすべてのトレンドで、段階的な変化が見られます。次のラベリングの大きな変化には、プリント テクノロジーが関わってくると思います。

 

AIDC業界で十分に注目されていないと思うコンセプトや問題にはどのようなものがありますか?

企業は、パーソナライゼーション、トレーサビリティ、eラベリングを狭い観点で見てしまいがちです。効率性、正確さ、顧客エンゲージメント、その他の市場データのうちの1つのメリットだけを見ているだけでは、正当性の実証が難しくなる場合があります。ただし、すべてを総合的に見ると、素晴らしいROIが達成されます。これを実現するには、マーケティング チームと運用チームが協力し、問題に対処する必要があります。その問題も常に簡単なものとは限りません。

 

ラベリング業界にマイナスまたはプラスの影響を及ぼす規制上の懸念点や、今後の新たな規制に関するうわさはありますか?

適切に制定された規制は、迅速に遵守できる企業にとっては大きなメリットになります。こうした規制は一般的に、商品の安全性に関するものであるため、非常にプラスの影響をもたらすからです。また、消費者がより正確な情報を取得できるため、企業がより迅速かつ効率的にBarTender®を使用してラベリング コンプライアンスを管理する機会がもたらされます。

 

2022年に普及が広がると思われる特定のラベリング テクノロジー(RFID、e-ラベリング、プリンティングなど)を1つ以上挙げてもらえますか?

毎年、RFIDの導入が徐々に増えています。2022年は、RFIDの力強い成長が見られる1円になるでしょう。BarTender®でもしばらくの間RFIDをサポートしていましたが、2022年に予定されているリリースの準備に多めに時間をとって、機能へのアクセスをよく簡便に、最新のRFID規格への適合を容易にしました。

 

あなたの個人的な経歴や、あなたが属する組織で特に強調したい能力を考慮して、独自の知見があれば共有していただけますか?

Seagull Scientificは、30年以上にわたりAIDC業界に従事してきました。エンド ユーザー数は世界最大です。顧客のラベリングの課題をサポートする、全世界のチャネル パートナーの比類なき素晴らしいネットワークもあります。

さらに、当社には、サプライ チェーンのラベリングと合理化に関する専門知識・ガイダンスを提供し、実装を行う技術スタッフもいます。当社の顧客は、ただテクノロジー製品だけを買っているのではありません。彼らが自身のラベリングの課題に対応して成功できるよう全力を尽くす組織の一員になるのです。

今すぐHarold Boeをフォローして彼のジャーニーと、Seagull Scientificが提供するBarTender®の詳細をご確認ください。

Andrew Moore、EPSON America Inc. プロダクト マネージャー

新しいビジネスの立ち上げ経験を持つ企業内起業家のAndrew Moore氏は、Epson America Inc.のプロダクト マネージャーです。プリンター、プロフェショナル イメージング プリンター、プロジェクター、スキャナー、システム デバイス、ロボット テクノロジー分野のリーダー的メーカーの社員として、Epson AmericaのColorWorksシリーズ(4インチ/8インチのカラー ラベルを最大1200 DPI解像度でオンデマンド プリントするインクジェット プリンター)の機能強化に努めています。ColorWorksプリンターは、次の用途で広く使われています。

 

2022年も継続するラベリングのトレンドはどのようなものだと思いますか?

ハンド サニタイザーでにじまないインク。現在消毒液の使用量が増加していますが、ラベルのインクをダメにする可能性があります。顔料由来のインクはにじまず、耐久性に非常に優れているため、パッケージに適しています。

もう1つのトレンドは、各商品(特に食品)のパッケージの要件により、ラベリングが増えていることです。健康上の懸念事項から、1食分のラッピングの量が増えました。Seagullで働く友人は、食品アレルギーの特定も、ラベリングの重要なトレンドだと話しています。このため、貴重なラベルの表示可能面積がさら不足します。このようなグラフィックスを利用した警告ラベルはカラーで作成されるため、カラー プリンティングのニーズはこれまで以上に重要なものになりつつあります。

最後に、カスタマイズされたブランド ラベルの少量プリントのニーズも重要です。メーカーは時間的制約のあるプロセスを抱えているため、規格化されたラベルの大量プリントを請け負う余裕はありません。それぞれのブランド ラベルは少量バッチでプリントされる可能性があるため、量産型ラベルの投資が正当化されません。ブランドのオーナーは、オンデマンドプリント ラベリングを活用し、パッケージを作成する時点で必要な分だけをプリントし、即日配送に対応できます。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思われるものはどれですか?

オンデマンドプリント ラベリングが普及し、成長し続けていくでしょう。警告ラベルや栄養成分ラベルもしかりです。

 

ラベリング業界で十分な注目を得ていないと思うコンセプトや問題にはどのようなものがありますか?

ブランドのオーナーにとって、ブランドのアートワークとトレーサビリティはミッション クリティカルです。今は、アートワークの品質を維持しつつ、ラベルのトレーサビリティを確保することも必要です。

 

あなたの個人的な経歴や、あなたが属する組織で特に強調したい能力を考慮して、独自の知見があれば共有していただけますか?

Epsonは、これからもパッケージ向けにカラー ラベル プリンターを開発していきます。当社は、デスクトップ ラベリング プリンターと商用ラベル プレスの両方を提供する世界唯一の企業です。

今すぐAndrew Moore氏と、Epson ColorWorksのアドバンスド ラインのカラー ラベル プリンターの詳細をご確認ください。

Chris Brown、TSC Printronix Auto ID Inc. RFID専門家

TSC Printronix Auto Idは、バーコード ラベル プリンティング ソリューション、RFID、バーコード検証、世界レベルのエンジニアリングの信頼できる供給元です。TSC Printronix Auto IDのRFID専門家のChris Brown氏は、自社のRFIDの取り組みを前進させ、RFIDプリンター シリーズを進化させるよう努めています。現在、同社のRFIDプリンターは、4~6インチのプリント幅、標準RFIDラベル、オンメタル タグ、小型ラベル用600 DPI(ドット/インチ)バージョンなど、他のメーカーではあまり見かけない機能を提供しています。

 

2022年も継続するラベリングのトレンドはどのようなものだと思いますか?

RFIDラベリングの話に特化すると、主なトレンドとして、規格の洗練化と明確化は今後も続くでしょう。現在の規格にはさまざまな「穴」や欠点があります。RFIDコミュニティはこれらの問題に対処しています。また、RFIDラベリング規格の公開方法も改善されるでしょう。ユーザーは、用途に適した規格をより簡単に選択して使えるようになります。多くのRFIDユーザーは、自分たちが何を知らないのかを分かっていません。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思うものはどれですか?

規格の改善と明確化は、継続するコンセプトです。そういう意味では恒久的なものでしょう。日常的に、RAN(超高周波数(UHF)RFID)の新たな用途と機能の可能性を見つけています。改善が継続的だと考えるのは当然のことです。

 

2022年に予想される大きな変化や小さな変化はありますか?

あります。今、この瞬間にも、世界で何十億ものRAIN RFIDタグが使われています。ただし、これは、氷山の一角にすぎないことを認識することが重要です。ほとんどの用途は、いまだに比較的孤立した状態で運用されているため、人々は不適切にエンコードされたタグで「逃げおおせて」きました。ですが、間もなく、1兆個のタグにX印が付けられます。対象となる用途で、複数の用途のタグの読み取りが開始されるからです。「タグが氾濫した状態」が、ようやく問題になりつつあります。今起きている大きな変化は、規格に従い、タグを正しくエンコードするための教育です。ゆっくりですが、確実に、この取り組みを広めています。

 

AIDC業界で十分な注目を得ていないと思うコンセプトや問題はどのようなものでしょうか?

間違いなく、タグ データ規格の1つに従い、RFIDタグを正しくエンコードするという問題です。用途Xにはタグ データ規格Yを使用しなければならないと、誰もが認識する必要があります。そして、その理由を理解しなくてはなりません。タグ データ規格Yに従ってタグをエンコードする方法を、ステップ バイ ステップの手順で明確に指示することも必要です。

 

ラベリング業界にマイナスまたはプラスの影響を及ぼす規制上の懸念点や、今後の新たな規制に関するうわさはありますか?

RAIN RFIDに関する規制上の大きな懸念事項は、ヨーロッパと世界のその他の地域の間で周波数帯域が異なることです。世界共通の周波数帯域が1つあることが理想的であることは、言うまでもありません。EUが世界のその他の地域と徐々に足並みをそろえつつあるため、正しい方向に進み始めていますが、まだすべきことがあります。もう1つの懸念事項は、国ごとに規制認証を取得する必要があるということです。たとえば、RFIDプリンターを輸入する前に、ほぼすべての国で認証を取得する必要があります。一般的に、認証プロセスは法外に高くありませんが、官僚的な体質のプロセスは厄介かもしれません。

 

2022年に普及が広がると思われる特定のラベリング テクノロジー(RFID、e-ラベリング、プリンティングなど)を1つ以上挙げてもらえますでしょうか?

RFIDラベリングは、2022年に導入を開始する予定です。テクノロジー、ハードウェア、ソフトウェアは一通りそろっています。コストも今では十分低くおさえられ、理にかなっています。2022年のRFIDラベリングの大いなる成長をはばむ可能性のあるものは、チップ不足です。RFIDにはチップが必要です。

 

あなたの個人的な経歴や、あなたが属する組織で特に強調したい能力を考慮して、独自の知見があれば共有していただけますか?

TSC Printronixは、RAIN RFIDに全力を注いでいます。このテクノロジーの実現性と可能性を強く信じています。当社のRFID製品と専門技術に多くのリソースをコミットしています。RAIN RFIDの大規模導入のいくつかの主なハードルも特定済みです。明確で包括的な規格と、チップが不足する可能性です。当社は、これらのバードルに対処すべく、RFIDコミュニティで積極的に活動しています。個人的には、タグ データ規格の洗練化や、タグ データ規格の普及啓発活動に深くかかわっています。

Chris Brown氏とつながり、TSC Printronix Auto IDの最新情報をご確認ください。

Richard Browne、Digimarc プロダクト マネージャー

Richard Browne氏は、Digimarcのプロダクト マネージャーとして、幅広い業界に識別・検出・検証ソリューションを提供するDigimarc Platformを、組織が機能強化できるよう支援しています。このプラットフォーム内で、Digimarcバーコードは、各オブジェクトを一意に識別する、微小ながらも恒久的なデータ キャリアをオブジェクトに付与します。プラットフォームは、関連するデバイスがオブジェクトを「検出」(そのキャリアからデータをでコード)するためのソフトウェアも提供します。Digimarc Discoverです。さらに、Digimarcバーコードをオブジェクトに適用するときに、Digimarc Verifyという一連の検証・品質管理(QC)ツールを使用し、プロダクションの重要な段階で信号品質評価とデータ検証を行います。

 

2022年も継続するラベリングのトレンドはどのようなものだと思いますか?

ラベルのインテリジェンスと連携性は引き続き強化され、ラベル自体の境界線をはるかに超えて広がるデータにアクセスできるようになります。コロナ禍は、社会に恒久的な爪痕を残しました。私たちの体に取り入れるものの信頼性と安全性は、来年も引き続き主な懸念となるでしょう。私たちのサプライ チェーンの健全性に関する新たな不安が、その懸念、特に商品の信頼性に対する懸念をさらに深刻なものにするでしょう。消費者は、特に安全性に懸念がある場合に、より良い購買意思決定に役立つ情報を得るために、ラベルを頼りにし続けていきます。

 

これらのトレンドのうち、2022年以降恒久的に成長するトレンドになると思うものはどれですか?

大まかに言うと.、消費者は購入する商品が偽物ではないという保証を求めているため、ラベルを見て商品の信頼性を判断することが当たり前になるでしょう。国際商業会議所によると、全世界の偽物や偽装品の取引額は2022年までに1.9兆ドルを上回るとされています。そのため、ブランドはサプライ チェーンを守る施策にも投資したいと考えるでしょう。多要素認証を採用するラベルは、作成とサプライ チェーン全体にわたる追跡をより大規模なプラットフォームに組み込むことができる場合、ブランドにとって最も効果的かつ魅力的なものになるでしょう。これは、ラベルが真の意味でスマートになる領域です。

 

AIDC業界で十分な注目を得ていないと思うコンセプトや問題はどのようなものでしょうか?

ブランドを偽物やダイバージョン(グレーマーケット活動)から守る万全の解決策はありません。それよりも、多角的アプローチが最も効果的である確率が高いです。たとえば、従来のバーコード、デジタル ウォーターマーク(電子透かし)、関連するデータを持つRFIDを搭載したラベルは、単一のテクノロジーのみを採用するラベルよりも複製がはるかに困難です。

 

2022年に普及が広がると思われる特定のラベリング テクノロジー(RFID、e-ラベリング、プリンティングなど)を1つ以上挙げてもらえますでしょうか?

明示的/黙示的なデジタル ウォーターマークを作成するデジタル ウォーターマーク テクノロジーは、ブランドの偽造防止の取り組みの重要な資産になります。黙示的なデジタル ウォーターマークをラベル(特にカラー ラベル)に適用すると、商品の原産地に関するデータや、QRコードといったその他の明示的なマークと関連付けることができるコードを、ほぼ感知できない状態に保持できます。

 

あなたの個人的な経歴や、あなたが属する組織で特に強調したい能力を考慮して、独自の知見があれば共有していただけますか?

Digimarcは、物理的/デジタルなブランドを包括的に保護する革新的なテクノロジーの開発のリーダー的存在です。Digimarcは、商品、部品、パッケージ、ラベル、デジタル ドキュメント、オンライン画像に明示的/黙示的なデジタルIDを提供します。消費者、組織、ブランド、政府機関を偽物や偽造品から守るために、

すべてカスタマイズされています。

今すぐRichard Browne氏と、Digimarc Platformの詳細をご確認ください。

2022年のラベリング2022年のラベリングのトレンド予測:まとめ

2022年を迎えるにあたり、AIDC業界の企業は機敏性と回復力を維持する必要があります。当社がインタビューした業界のエキスパートの知見から、2022年のラベリングのトレンド予測には3つの共通テーマがあります。

  1. 業界に対する想定外の圧力により、企業は機敏性のより高いサプライ チェーンを配備するよう迫られています。
  2. 新たなラベリング テクノロジーは、企業が商品のライフサイクル管理を合理化するのに役立っています。
  3. 消費者安全規制の改定に伴い、企業は新しいラベリング/パッケージ規格に適合するよう求められています。

 

1.業界に対する想定外の圧力は、機敏性のより高いサプライ チェーンを配備するよう企業に強制している

この分断の時期に、ジャストインタイム(JIT)生産やオフショアリングといった効率的で低コストなサプライ チェーン戦略は、世界の経済に大混乱をもたらしました。新しい時代で生き残るには、機敏性とプロセスの効率性を維持しつつ、新たな予想外の圧力が生じるたびに、それに対応できるようにすることが必要です。サプライ チェーンに組み込まれた自動ラベリング プロセスは、組織が商品のトレーサビリティの正確さを維持しつつ、現在のサプライ環境に追従することを可能にします。堅牢なラベリング オートメーション テクノロジーを一元化されたラベル管理ソリューションと統合した場合、データの一元管理、人件費の削減、ビジネスの成長に合わせた容易な拡大も実現されます。

 

2.新たなラベリング テクノロジーは、企業が商品のライフサイクル管理を合理化するのに役立っている

ラベルのシリアル化、ラベル属性の追加、eコマースの急増、進化し続ける業界規制などの狭間で次を実現するには、新たなラベリング テクノロジーが必要です。

  • 商品パッケージに含まれるデータ キャリアの合理化。
  • 商品のトレーサビリティの強化。
  • セキュリティとコンプライアンスの向上。

たとえば、2次元バーコードは、水平方向と垂直方向の両方にデータを保持するため、1次元バーコードよりも多くのバリアブル情報を保存できます。しかも、読み取りもより簡単かつ迅速で、保存するデータを暗号化できるのでより安全です。RAIN RFIDは、何十億もの商品をインターネットに接続し、組織が見えないところにある商品を特定し、すべての商品の位置情報を取得して所在を確認することを可能にする、リアルタイム データと知見を提供します。デジタル ウォーターマークを選択肢に加えると、組織は偽物やダイバージョンをさらに削減できるようになります。

 

3.消費者安全規制の改定に伴い、企業は新しいラベリング/パッケージ規格への適合を要求されている

世界中の政府は、消費者の安全のために規制を改定し続けるため、ラベリングとパッケージに関する規制もさらに厳格化していきます。つまり、企業はサプライ チェーンを迅速に適応させて、進化し続ける規制要件への適合と社会的な信認 を維持しなければなりません。たとえば、食品飲料メーカー数社は、(年間販売量に応じて)2020年または2021年の栄養成分表ラベルを更新するよう求められました。しかも、このガイドラインは近いうちにさらに改定される見込みです。

BarTender®の助けを借りてサプライ チェーンの機敏性を確保する

2022年を迎えるにあたり、ラベル、バーコード、RFIDタグ、梱包内容明細票などを作成するための自動ソリューションを探しているのであれば、Seagull Scientificが提供するBarTenderが、皆様のサプライ チェーンの合理化をお手伝いします。中堅・中小企業大規模企業,を問わず、当社の包括的なバーコード ラベリング ソフトウェアを組み込むことで、安全性、セキュリティ、効率性、コンプライスが強化されます。さらに、サプライ チェーン、小売、製薬、食品飲料などの業界をはじめ、i幅広い業界に組み込まれています

BarTenderは、ビジネス オーナーが、他の地域、または世界中のどこにいても、ラベル作成を自動的に他の拠点へ移管できるようにします。企業はまた、自社(およびパートナーやサプライヤー)の全施設で、ラベル フォーマットの変更や改定に瞬時に対応し、オペレーション全体でシリアル化スキームやプロダクション用データを共有できます。つまり、BarTenderは、企業に対し、サプライ チェーンとデマンド チェーンの変化するニーズに応じて方向転換する機敏性を提供します。

Seagull Scientificが提供するBarTenderにより、業界の進化に応じて組織の機敏性を維持する方法についてご確認ください。

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